イベント
翻訳・通訳の活動のかたわら、自らの仕事をイタリア人に発表したいと望むアーティストや講演者への、イベント企画準備のお手伝いやサポートを行う機会にも恵まれてきました。
ウルビーノ
伝統と文化のある古都であり、ユネスコにより“世界遺産”に登録されましたが、2000年5月10から15日にかけて開催された一大イベントに会場を提供しました。このイベントは、美研インターナショナル(東京)が主催し、ウルビーノ市、ペーサロ=ウルビーノ県、マルケ州、日本文化会館の後援により、実現しました。
書道部門の一部は、サンタ・キアーラ旧修道院が会場を提供しました。
地元アーティストによるウルビーノ芸術協会“ウルビーノ・アルテ・フラ・リ・アルティスティ・ロカーリ”に所属するアーティストのために設けられた部門: “ウルビーノ・アルテ―アルテ・クルトゥーラ・エ・コノッシェンツァ”、楽焼協会“イ・クアットロ・エレメンティ”、そして無所属画家のサンテ・アルドゥイーニ、ジョルジョ・ボンパードレ、マルタ・ベルブスティ。
市内の主だった芸術機関の協力により、展覧会を市内全域に広げ、4か所にもわたる展覧会場をつなぎ合わせることに成功しました: サンタ・キアーラ旧修道院(現在は芸術産業高等学校校舎)、ラッファエッロの生家、ヴィヴィアーニ画廊(現在はラッファエッロ・アカデミー本部)、サンティッポリート村にあるパラッツィーナ・サバテッリ邸。
オープニングセレモニーには、美研インターナショナル社長の蕪木裕氏や、ウルビーノ市を代表する来賓が参列しました。
このイベントは、日本のアーティストたちに、偉大な芸術の伝統を誇る土地で自分の作品を展示し、自国の文化を広める機会を与えたのです。
さらに、日本のアーティストたちは、ウルビーノ市所有のセルピエーリ広間で執り行われた、公式の授賞セレモニーにおいて、その才能にふさわしい評価を得ることもできたのです。
当時のウルビーノ市長M.ガルッツィ氏は、ウルビーノ芸術協会長ヴィタリアーノ・アンジェリーニ教授とともにセレモニーに臨み、彼らみずから受賞アーティストに賞を授けました。
この展覧会では5つの部門が設けられていました:
現代芸術: “イタリアへのオマージュ”をテーマに油絵、水彩画、パステル画、版画、写真
伝統芸術: 日本画、皮革工芸、能面、着物
造形芸術: 陶芸、現代工芸、木彫刻、ブロンズ彫刻、日本人形
イタリア文化: ウルビーノのアーティストによる作品
書道:書道、前衛書道を含む現代書道
このイベントにおいては、日本の書道家による、手法や技術に関する一連のレッスンや実演も含まれていました。
こうしたセッションは、文化交流の概念を具現化したものであったので、対外的にも大変な成功となり、ウルビーノの芸術教育機関の多くの学生は、ここで紹介された日本の技術について理解を深めたり、そこから着想を得たりすることができたのです。
同日には盛大な晩餐会が催され、ウルビーノ市内有力者だけでなく、地元アーティストも同席し、日本の同業者と直接知り合う機会を得ました。
イベントの一環として、バロック音楽コンサートが、パラッツィーナ・サバテッリ邸のプライベートチャペルにて開催され、日本および欧米の演奏家たちが一堂に会して演奏を行い、当夜の招待客を楽しませました。
このイベントは対外的にも成功し、情報メディアからは好意的なコメントを得ました。
リッチョーネ
ウルビーノで開催されたイベントの成功を受けて、日本現代芸術のためのイベントの第二弾が、2000年6月28日から7月5日にかけて、リッチョーネで開催されました。
この“グローバル・アース・フェスティバル”は、ウルビーノでのイベントと同様に、リッチョーネの関連機関に歓迎され、その支援を得ることができましたが、さらにはイベントへの後援まで取り付けました。
リッチョーネのパラッツォ・デル・トゥリズモ館に展示された作品は全体で330点にのぼり、そのうち日本からは307点、23点はリッチョーネの芸術界を代表する作品でした。
このイベントは多くの観客を動員し、情報メディアからもかなりの反響がありました。
フラスカーティ
フラスカーティのアルモニア協会との連携により、当時はイタリアの文化からするとまだまだ遠い国と考えられていた日本の文化を一目で見渡せるようにするのが目的でしたが、日本は大きな魅力を湛えた国であり、特に日本の伝統文化に由来する実用的な心得のいくつかは、今やイタリアでも広く知られ、親しまれるようになりました。
そのため、プログラムには、日本の書道、楽焼、盆栽、生け花の作品の常設展や3つの写真展に付随して、茶の湯や生け花、折り紙、楽焼の陶芸技術などの一連の実演も盛り込まれていました。
このイベント“日本の魅力”は、日本大使館、ローマ県、フラスカーティ市、モンテポルツィオ・カトーネ市の後援のもと、2001年9月22日から30日にかけて開催されましたが、特に実演は、観客が熱心に参加する中で行われました。
江本勝講演ツアー
2001年3月にリッチョーネで行われた第7回国際超心理学会議における、“水の結晶: 人間の意識へのメッセージ”と題した江本勝の初めての発言の際には、通訳サービスのみを提供しましたが、彼のメッセージについて知識を深めた後、コアラ・インターナショナル・サービス社は江本勝の講演ツアーの運営を担っていたエロディア社と連携して、この企画をその後2年間にわたり継続し、この日本人科学者のメッセージをイタリアに広める活動を積極的に支援しました。
“水の結晶: 隠された素晴らしいメッセージ”講演ツアーに際し、コアラ・インターナショナル・サービス社は企画準備のサポートを行いましたが、フラスカーティのアルモニア協会との連携により、2002年12月3日、フラスカーティのスクデリーエ・アルドブランディーニ・ホールにおける講演会を実現させました。
日本
日本においては、TUMULARE社が2016年から2017年にかけて一連のコンサートを日本の諸都市で開催した際に、企画準備のサポートを行いました。
私どもは、個々のアーティストの方々や、イベントを運営する企画会社と協力し合える新たな機会をいつでも待ち望んでいますので、皆様がイタリアあるいは日本で予定している活動においてサポートが必要なときには、喜んでお力添えしたいと考えております。
翻訳のご用命にも、日本文化に関するご質問にも対応しておりますので、お気軽に私どもまでお問い合わせください。